2019.04.10
斉藤満のわかめ漁を御紹介します。
斉藤満氏と漁師の皆さんです。
平均年齢65歳以上のベテラン漁師さんたちです。
この年齢でも足腰の強さはハンパ無く、物凄い力持ちです。
そして、驚くのは明け方から作業終了の午後14時位まで休むことなく
動き続けられる体力です。彼らは言いました、「そんなのは当たり前だぁ~」
「これでままくってんだから」※訳 これが男の仕事だ!女房・子供を養ってるんだから
と、威勢よくまくしたてました。
脱帽です。
そしていよいよ始まります。
夜中の2時に自宅を出て浜に向かう。
出航は午前3時を予定。それまでに、前日から既に用意してある機材等を確認して
乗組員全員の集合を待ちます。
人数が揃い、点検が終了次第出航します。
ほぼ毎回通るルートは同じです。
画面の赤い太線がそれを表しています。
GPSによって海図や天気情報がわかります。
車のナビと同じですね。
船頭がワイヤーリモコンで細かい操船をしながら、漁場に到着しました。
休む間もなく、わかめが吊るしてあるロープを手繰り寄せ、ウインチにひっかけます。
そのウインチで、わかめを海から上げて自分の目の高さまでもってきます。
ここからは、選別しながら手製の小刀でわかめを切り離し、青いカゴにどんどん詰めていきます。
海水を含んでいるので、1カゴの重さは20Kgぐらいあります。
夜が明けてきて、刈り入れ作業も終盤にさしかかります。
この日は6時20分過ぎに終了しました。
漁場から、浜に寄港するのがおよそ20分後、7時前には刈り入れたわかめを陸揚げいたします。
浜ではすでに湯沸かし作業が始まっており、すぐに湯通し作業に移ります。
海水を90℃以上に沸かし、その隣では同じく冷たい海水を大量に入れておきます。
斉藤商店の自慢は、他の水槽の2倍~3倍の大きさの機械を使用している為、湯沸かしに
ムラが無く、同時に冷ます作業も効率よく行えるということです。
わかめの湯通し作業は見た目以上に繊細な為、ベテラン漁師の腕の見せ所です。
写真の男性漁師は、この茹で上げ作業だけでも30年以上しています。
茹ですぎず、しかし太い茎までしっかりと熱を入れるのが難しいと教えてくれました。
次に、茹でて冷ましたわかめを網の袋に入れて、塩入れの作業になります。
この作業がわかめの品質・等級にかかわってくる重要な作業です。
決められた塩分濃度に達した塩水の中に入れて、およそ50分間塩入れをします。
後から塩をまぶすのは塩分含有量であり、塩分濃度と言うのはこの作業のことです。
つまり、この作業のあとに更に塩をいれたのが一般量販店などで販売されている50%~70%
のわかめです。
十分な時間に達したわかめを塩水から水揚げし、重りをのせて脱水します。
写真にある、フォークリフトで運んでいるコンクリートの塊一個は約1トンで、2個(2トン)の重しをのせて
脱水します。
さて、浜での作業と同時進行で作業しているのが、前日に脱水処理をしたわかめを
作業場所に運んで、女性従業員一同で選別作業と箱詰めをいたします。
太い茎を切り取ったり、葉の短いものをはじいています。
この日は芯付きわかめの作業でした。
チーム斉藤のベテランのご婦人たちが手際よくさばいていきます。
限られた時間の中での作業ですので、手際よく動くことが求められます。
「この写真は全世界に向けて発信するよ!」と言うと、「どうぞ~!」の返事と共に
この笑顔です。
みんな現役で頑張っています。頼もしい限り!